滋賀県医師協同組合 Shiga Medical Cooperative Association

滋賀県医師協同組合は、滋賀県の開業医のための組合です。



わたしは、先日、知人からこども保険なるものがあり、たいへんいい保険だということを聞かされ加入しようと思いましたが、ただ、その知人もその保険に係る課税関係についてはよく知らないらしく、そこのところが気にかかります。そこで、このこども保険の簡単な内容とその課税関係についてご教示下さい。
ご指摘のとおり、今回の税制改正により上場株式を譲渡した場合の申告方式については、平成15年1月1日より申告分離課税に一体化されることになりました。ただ、今回の改正では、単に源泉分離課税が廃止され、申告分離課税に一体化されるだけでなく、申告分離について様々な軽減策が講じられています。
こども保険とは? 祝金等を受け取った場合
契約者(親)が死亡した場合 養育年金付こども保険
養育年金を受け取った場合    

こども保険とは?
下記のような契約形態で加入する保険で、親が死亡した場合等には以後の保険料の支払いが免除され る他、養育年金が支払われるものもあります(保険会社やその保険契約により異なります)
また、この保険は通常の保険契約と異なり、被保険者の健康状態と年齢だけで保険料が決まるのではなく、保険契約者である親の健康状態や年齢も加味して保険料が決まる連生保険と呼ばれるものです。
 
契約形態
 
      保険契約者 ・・・親
      被保険者  ・・・子供
      保険金受取人・・・親
 
さらに、被保険者(子供)が一定の年齢に達した場合には、契約者に祝金等が支払われます。

祝金等を受け取った場合
上述の通り、被保険者(子供)が一定の年齢に達した場合には、保険金受取人(親)に祝金等が支払われます。この祝金等を受け取った場合の課税関係は、受け取った者の一時所得として下記の算式により算出した金額が課税されることになります。

       {今回受け取った祝金等△(既払込保険料△既受取祝金等の合計額)
                                                              (注1)
                                   △50万円}×1/2=課税対象金額(注2)

(注1)既払込保険料<既受取祝金等の合計額∴既受取祝金等の合計額を限度とします

(注2)通常の祝金等の場合には、課税対象金額がマイナスとなり課税されることが少ないと思われます
    (満期の場合を除く)
 
話だけでは分かりにくいと思いますので、数字をあげてご説明しましょう。
 
例1
  今回受け取った祝金等の合計額  30万円
     既払込保険料                50万円
     既受取祝金等の合計額        30万円

        {30万円△(50万円△30万円)△50万円}<0 ∴課税されない

契約者(親)が死亡した場合

契約者の有していた権利(例えば、解約返戻金等を受け取る権利等々)を相続した者(通常の場合、被保険者である子)について、下記の算式により算出した金額が課税されることになります。

  分母の金額 △ 既受取祝金等の合計額  

既払い払込保険料×


×70/100
  各種祝金等の合計額  

 △ (各種祝金等の合計額 既受取祝金等の合計額)× 2/100 =課税対象金額

こちらも話だけでは分かりにくいと思いますので、数字をあげてご説明しましょう。

例2 保険契約者(親)が死亡し、 権利の承継者を被保険者である子がこの保険の権利を相続した場合

   
 既払込保険料        240万円
    各種祝金等の合計額   300万円
    既受取祝金等の合計額 100万円

  300万円 △ 100万円  

240万円×


×70/100
  300万円  

  △
(300万円 △ 100万円) × 2/100= 108万円

養育年金付こども保険
養育年金付こども保険とは?
何も特別なものではありません。前回のこども保険に養育年金(注1)を付加したもので、契約者(親)が死亡した場合と養育年金を受け取った場合の課税関係が問題となります。
 
(注1)契約者(親)が死亡した場合、その時から被保険者が一定の年齢に達するまでの期間支給される年金(被保険者(子)がその途中で死亡したときはその時点で打ち切られる)をいいます。
契約者(親)が死亡した場合
 保険契約者(親A)が死亡し、もう被保険者である子が下記のようなこども保険の権利を相続した場合
 
 【契約形態
  保険契約者 ・・・親(死亡)   既払込保険料          240万円
  被保険者  ・・・子供  各種祝金等の合計額   300万円
  保険金受取人・・・親(死亡)   既受取祝金等の合計額 100万円
  保険契約承継者・・・子供   養育年金・・・  年額120万円
  上記(注3)と同条件とし、今回は後10年の
  確定年金として支給されるものとします。)

(イ) まず養育年金部分については、以前、相続税シリーズでご説明した有期定期金の評価をします。

120万円×10年×60/100=720万円(注2)

(ロ) 次に、未だ受け取っていない祝金等の保険金部分については、基本的には前回お話しした「(3)契約者(親)が死亡した場合」の算式と同じ計算をしますが、算式中の分数の分母の保険金に上記育年金部分の評価額を加算して計算します(ただし、分子には加算しません)
300万円 △ 100万円
240万円×
×70/100
300万円
  △(300万円 △ 100万円)× 2/100 ≒ 28.9万円

(注2)年額120万円が10年入るわけですから、単純計算で1,200万円になりますが、年金として受領するのでその分幾分かは評価額(この場合、1,200万円)を減価させます。その割合は相続税法で規定されており、この場合は60%(40%減)で評価することになっております。


養育年金を受け取った場合
養育年金を受け取った場合には、下記の算式で計算した金額が受け取った者(注3)の雑所得になります。

      年金年額
養育年金部分に係る保険料 × 年金年額/年金受領総額
                                    (見込)

     =120万円△60万円
(注4)×120万円/1,200万円
     =114万円


(注3)上記②の権利の承継者が被保険者である子である場合、上記算式で計算した金額(この場合、114万円)が子の所得になり、もう一方の親(または扶養者)の扶養控除からはずれ、かつ毎年の確定申告が必要となります。

(注4)この設例の場合の金額として任意に設定した数値で、特に意味はありません
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